前回、税務と会計の違いとして、税務における「儲け(利益)」と会計における「儲け(利益)」には違いがあるということをご紹介しました。
このことを具体的な例でご紹介すると、交際費や従業員の福利厚生にお金を費やすことにより儲けを少なくし、税金を低くしようと考えると、会計上は費やしたお金は全て「費用」として認識されますが、税務上は課税の公平の観点等から「損金」とは認められない場合があります。
この取扱いの違いが税務と会計の差のひとつです。
税務上の「損金」として取り扱えるかどうか(経費で落ちるか否か)によって税金額が変わるので、税務上の取扱いを知ることは重要になります。
課税標準である所得金額は、会計で計算された利益をベースに税務特有の調整(会計と税務の差)を加えて計算する仕組みになります。この税務の調整は4種類あります。
(1.)益金算入項目
会計上は収益には該当しないが、税務上は益金とされ、課税対象とされる項目
(ex.圧縮積立金取崩額)
(2.)益金不算入項目
会計上は収益に該当するが、税務上は益金としない項目
(ex.還付法人税、受取配当金の一部など)
(3.)損金算入項目
会計上は費用に該当しないが、税務上は損金とされる項目
(ex.圧縮積立金積立額)
(4.)損金不算入項目
会計上は費用に該当するが、税務上は損金とされない項目
(ex.交際費、寄付金の限度超過額、法人税等、資産の評価損)
領収書が全て「損金」となるわけではありません。儲けや経費といったものを会計の観点と税務の観点をもって会社経営を行っていくことが重要となります。