9月 27

企業の税務処理が法律に則ってきちんとなされているかどうか、不正がないかどうかを第三者の税理士、公認会計士n監査してもらうのが『税務監査』です。税務署の行う税務調査とは違い、税務上の不備や不正を暴くことが目的ではなく、自主的に会社の税務処理を適法かどうかの確認をする監査です。

定期的な税務監査によって、会社の税務処理が適法かどうかの確認をとっておくことで、税務調査で慌てることもありません。ただし、税務監査で不適切な税務処理が見つかった場合には、速やかに改善する必要があります。

税務監査を自発的に行うことは、企業の社会的責任を果たしていくための条件といってもいいでしょう。

もちろん費用がかかる行為ですし、税務監査そのものは利益を上げる行為ではありません。費用がかかるだけの無駄な行為と感じられるかもしれませんが、こうした自発的な監査は、必要経費だと考えて定期的に実施することを経営者自身が率先して示すことで、企業内の従業員全員に法令順守の機運を高める効果も期待できます。

組織運営上、程度の差こそありますが、企業内だけのローカルルールが必要となってきます。スムーズな組織運営という観点から、自然発生的に生じるのがローカルルールなのかもしれません。しかし、税務処理や会計処理についてはローカルルールを適用して、社会的通念と乖離したままでいるのはリスクの観点からもおすすめできません。

定期的な税務監査、会計監査を実施することで、適正な税務処理と会計処理を担保することが、結果的にはスムーズな組織運営、引いては企業成長に通じるという考え方を経営者が示す必要があるのではないでしょうか。

8月 25

今回は『監査』という言葉の意味について見ていくことにしましょう。
まずは監査の定義について。「監査とは、経済的行為及び事象に関する主張と設定された基準との間の一致の程度を確かめるため、それらの主張についての証拠を客観的に入手し、評定し、かつ利害関係者にその結果を伝達する組織的な過程である」とあります。

少々とっつきにくい文章ですが、キーワードは「証拠」、「客観的」、「利害関係者」、「結果を伝達」となり、監査とは、客観的な証拠を基に評価し、その結果を報告するまでのプロセスというわけです。

[会計監査]
会計監査は、企業の会計記録や会計行為について、独立性のある監査人が分析的に検討、その適否についての意見を表明する行為です。会計監査は、探偵式監査ともいわれる「精密監査」(会計の記録や処理を対象とした監査)、信用監査ともいわれる「貸借対照表監査」(企業の返済能力に関する資料を提供するための貸借対照表を対象とした監査)、財務監査ともいわれる「財務諸表監査」(財務諸表が企業会計の諸基準に準拠した適正なものかを判断する監査)に分類されます。

[法定監査]
法定監査は、商法や証券取引法等の法律によって、企業に義務づけられている監査のことです。株式会社は、商法上「監査役監査」が義務づけられています。資本金1億円以下の株式会社では、監査役は会計監査のみを行いますが、資本金1億円を超える株式会社では、監査役は会計監査と業務監査を行います。また、資本金5億円以上か負債総額200億円以上の株式会社では、公認会計士等による財務諸表監査が義務づけられます。

7月 12

今回はちょっと小難しい用語が出てきますが、なんとなくでいいので一緒に勉強していきましょう。
最近何かとキーワードとして様々なメディアに登場するのが、”IFRS(国際財務報告基準)”という言葉です。なんだか難しそうな言葉ですが、税務や会計について勉強するなら避けては通れないものです。

[IFRSとは?]
”International Financial Reporting Standards”の省略語で、日本語に直すと『国際財務報告基準』となります。
『国際会計基準審議会(IASB;International Accounting Standards Board)』が設定する会計基準の総称で、世界的に共通な会計基準として設定・公表されているものです。欧州連合(EU)では全ての上場会社に適用され、世界的にも会計基準の世界標準になりつつあります。

東証一部に株式上場しているような大企業の場合、国内だけで取引が完結することはありません。
海外の企業との取引、資本提携、海外子会社、合弁会社など国外の取引は切っても切れないものです。そうした会社の場合、会計基準は国際標準を満たしたものでなければ取引相手として相応しくないと判断されてしまいます。

会計や税務については国際基準を順守し、透明性のある会計を心がけることによって国際的な信用度が得られます。今後は上場していない地方の中小企業も積極的に海外に出ていくことが求められますから、IFRSは大企業にしか関係ないと敬遠せずに、積極的に国際基準に合わせていく姿勢が求められます。

1月 22

今回は税務監査、会計監査の関連知識として公認会計士と税理士の違いと共通点に絞ってご紹介していきましょう。

[公認会計士と税理士の違いとは?]
公認会計士は登録手続きをすれば税理士としての資格を得られますが、税理士は公認会計士試験に合格しないと資格が得られません。このことから、公認会計士のほうが偉いとか公認会計士に税務のことはわからないと誤解されるかもしれません。しかし、両者の業務は大きくちがっているので以下にまとめておきましょう。

◆公認会計士
会計監査などに関する国家試験に合格し、公認会計士協会に登録された有資格者のことで主として企業の監査業務を行います。

監査業務……一般投資家や債権者に代わり企業の会計監査業務(公認会計士の独占業務)
会計業務……会計監査業務を行う前提として決算書の作成や会計・財務の調査、立案、指導
税務業務……税理士の独占業務であるが、税理士登録することにより業務を行うことができる
マネージメント・コンサルティング・サービス……経営戦略などの相談業務、組織再編の指導・助言、知的財産の評価など
情報システム業務……情報システムの開発・保守および導入の支援、システム監査

◆税理士
簿記会計および税務などに関する国家試験に合格し、税理士会に登録された有資格者のことで主として、税務申告の代理業務を行います。

税務代理業務……確定申告・青色申告の承認申請、税務調査の立会い、不服申立などを代行
税務書類の作成代行……確定申告書や相続税申告書など、税務署へ提出する書類の作成代行
税務相談……税金や税務全般に関する相談
会計業務……財務書類の作成、会計帳簿の記帳代行など、税務に関する事務
補佐人制度……税務訴訟において、納税者の権利を救済するために補佐人として出廷する
地方公共団体の外部監査……都道府県や市町村における税金の使途をチェックする外部監査

11月 24

会計監査について簡単にまとめてみましょう。大雑把にまとめると、会計監査とは企業の財務諸表に第三者がお墨付きを与えること。財務諸表は投資家、株主、銀行などの利害関係者にとっては必要不可欠な情報源ですから、嘘があってはいけません。企業外部の第三者が財務諸表をチェックして嘘や誤りがないかを評価・確認する作業を会計監査といいます。

広義での「監査」と言うと、内部監査、業務監査など、会計以外全般にも関係してきますが、今回は公認会計士が行う法定監査を前提としてお話していきましょう。少々大雑把に申し上げますと、1.上場企業か、2.資本金が5億以上または負債が200億以上の企業、このいずれかの条件を満たすと会計監査が必要となります。(※ 上場企業が受けるのは「証取法監査」で、資本金や負債の条件を満たす企業が受けるのは「商法監査」と言います。)

具体的な「監査」の中身ですが・・・「粉飾決算」「連結外し」「有価証券報告書偽造」などといった言葉を聞いたことはありませんか。

【一般投資家】
株式投資をしたいんだけど、業績を判断するための財務諸表は信用できるんだろうか。
【債権者】
融資をしたいけれども、返済能力のある企業なのかどうか。
【株主】
株式配当が少ないけど、本当にこれしか儲かってなかったのかな。

こうした疑問は、会社の作成した「財務諸表」が100%信用出来ないということが原因です。こうした不安を解消するために、会計に詳しい第三者が税務処理など会計をチェックをすれば安心だ、という事で生まれたのが「監査」です。会計、税務処理を外部の専門化が監査することによってお墨付きを与えるという行為が「監査」と呼ばれる行為です。

9月 25

監査という行為は以下のように定義されています。
「監査とは、経済的行為及び事象に関する主張と設定された基準との間の一致の程度を確かめるため、それらの主張についての証拠を客観的に入手し、評定し、かつ利害関係者にその結果を伝達する組織的な過程である。」

とっても固い文章ですが、キーワードは「証拠」、「客観的」、「利害関係者」、「結果を伝達」となります。つまり、監査とは、客観的な証拠を基に評価し、その結果を報告するまでのプロセスのことをいうわけです。

「会計監査」は、その対象を「会計記録」や「会計行為」について、独立性のある監査人が分析的に検討、その適否についての意見を表明する行為です。その会計監査は、探偵式監査ともいわれる「精密監査」(会計の記録や処理を対象とした監査)、信用監査ともいわれる「貸借対照表監査」(企業の返済能力に関する資料を提供するための貸借対照表を対象とした監査)、財務監査ともいわれる「財務諸表監査」(財務諸表が企業会計の諸基準に準拠した適正なものかを判断する監査)に分類されます。

「法定監査」は、商法や証券取引法等の法律によって、企業に義務づけられている監査を指します。株式会社は、商法上「監査役監査」が義務づけられており、資本金1億円以下の株式会社では、監査役は会計監査のみを行いますが、資本金1億円を超える株式会社では、監査役は会計監査と業務監査を行います。資本金5億円以上か負債総額200億円以上の株式会社では、公認会計士等による財務諸表監査が義務づけられています。

「任意監査」は、企業自身がその内部監査を行って、会計及び会計以外の業務の健全性を維持するために、監査役や監査課を設置して行う監査をいいます。

6月 23

「監査役」とは、会社の取締役及び会計参与の業務を監査する機関のことです。
ここで「機関」と表現されるのは、機能を果たす人間やグループということです。

つまり、会社の事業や税務、経理などを第三者的立場から監査し、違法な行為や著しく不当な職務執行行為があれば、それを阻止・是正するのが役割です。

それと同じような役割を果たすものに「社外取締役」という制度があります。
社外取締役とは、『現在も過去においても、その会社または子会社の経営者や管理職、あるいは従業員ではない人(その会社の業務を執行しない人)、つまり、当該会社の利害に関与しない中立の立場にある取締役のこと』をいいます。

業務を執行しない独立性の高い「社外取締役」は中立的かつ独立的な監視機能を持ち、執行と監督を明確に分離させるのを目的として設置されます。

つまり、監査役と社外取締役は同じ性格を持つ機関なのですが、監査役が法令順守という部分にかんする監査を主たる機能とするのに対して、社外取締役は会社の事業に対する監督業務を主たる機能とする点で異なると考えられます。

しかし、社外取締役制度は元々あった「監査役制度」の機能不全を端に発して出来上がった制度ともいわれています。

税務や会計などの事業の裏方的業務の監督・監査については社外取締役の管轄外ともいえ、税務監査・会計監査の実効性を高めるためにも監査役制度の再興が必要なのかもしれません。

現代の会社組織、企業には高いコンプライアンス(法令順守)が求められており、経営者や業務執行役員とは独立した監査機関を充実させること必要なのではないでしょうか。

5月 25

個人事業者や中小企業の経営者の皆さんなら、なるべく税金を払いたくないというのは共通の認識でしょう。
これは何も不思議なことではありません。事業をやって儲け(利益)が出る、その利益を次の事業資金に回したい、従業員に分配したいという思いは誰でも一緒だと思います。もっと個人的な思いとして、「いい生活をしたい」「贅沢したい」というのもあるでしょう。

節税対策とは、会社の税務処理を法律に触れない範囲で「適正」に行って、支払う税金額をなるべく少なくすることだと思います。
もちろん、法律に触れてはいけません。また法律に触れない範囲での税務処理とはいえ、法の目をくぐるような税務処理を行って節税対策をした場合、税務調査によって脱税行為と認定されてしまっては元も子もありません。

こうした税務調査対策として税務監査があります。
適正な税務処理が行われているか、税務調査に対してきちんとした対抗策がうてるかどうか、といった税務上の監査を行うことが税務監査と呼ばれるものになります。

法律に明らかに触れる場合はもってのほかですが、脱法行為と呼ばれる法律の網の目をくぐるような行為も税務調査では問題になります。
こうした節税対策として行った行為が、税務調査によって脱法行為と認定されてしまうと本来払う税金以上に加算税を払わなければならないケースも出てきてしまいます。

こうした事態にならないように税務監査によって、税務調査を想定した適正な税務処理を行っておく必要があるのです。

4月 22

前回、税務と会計の違いとして、税務における「儲け(利益)」と会計における「儲け(利益)」には違いがあるということをご紹介しました。

このことを具体的な例でご紹介すると、交際費や従業員の福利厚生にお金を費やすことにより儲けを少なくし、税金を低くしようと考えると、会計上は費やしたお金は全て「費用」として認識されますが、税務上は課税の公平の観点等から「損金」とは認められない場合があります。
この取扱いの違いが税務と会計の差のひとつです。

税務上の「損金」として取り扱えるかどうか(経費で落ちるか否か)によって税金額が変わるので、税務上の取扱いを知ることは重要になります。

課税標準である所得金額は、会計で計算された利益をベースに税務特有の調整(会計と税務の差)を加えて計算する仕組みになります。この税務の調整は4種類あります。

(1.)益金算入項目
会計上は収益には該当しないが、税務上は益金とされ、課税対象とされる項目
(ex.圧縮積立金取崩額)

(2.)益金不算入項目
会計上は収益に該当するが、税務上は益金としない項目
(ex.還付法人税、受取配当金の一部など)

(3.)損金算入項目
会計上は費用に該当しないが、税務上は損金とされる項目
(ex.圧縮積立金積立額)

(4.)損金不算入項目
会計上は費用に該当するが、税務上は損金とされない項目
(ex.交際費、寄付金の限度超過額、法人税等、資産の評価損)

領収書が全て「損金」となるわけではありません。儲けや経費といったものを会計の観点と税務の観点をもって会社経営を行っていくことが重要となります。

3月 24

これまで税務と会計について「監査」という観点から調べてきましたが、今回は「税務」と「会計」の違いについてフォーカスしていきましょう。
財務・経理等に関心のある人でなければあまり意識することはあまりないかもしれませんが、会計と税務は、稼ぎ出した「儲け」の考え方に共通点があるものの、目的の差による違いがあります。この違いを理解することは、非常に重要です。

まずは「会計」の考え方ですが、企業会計上の計算は、株主に対して経営成績や財政状態を報告し、剰余金(儲けの蓄積)の分配額を算定することを主たる目的としています。会計上の利益(儲け)は、企業会計原則などの会計処理の基準に従って以下の式により算定されます。

『会計上の利益(儲け)=収益-費用(および損失)』

次に「税務」の考え方ですが、税務における利益(儲け)の算定は、税務上の利益(儲け)を正しく計算することにより適正に課税することを目的としています。税金は、一定期間の事業活動の結果である利益(儲け)に対して課されます。この利益(儲け)を「所得金額」と言い、この所得金額を課税標準(税金計算の基礎、対象となるもの)として税率を乗じて各事業年度の税金額を計算します。そして税務上の利益(儲け)は以下の式により算定されます。

『税務上の儲け(所得金額)=益金-損金』

上記2つの式はともに、稼ぎ全体からコストを控除して計算しています。しかし、収益と益金、費用と損金は共通する点もあるものの、異なっている点もあります。税法の課税標準である各事業年度の所得金額は、会計によって計算された利益を基にして税務特有の調整(会計と税務の差)を加えて計算する仕組みとなります。その調整は4種類ありますが、それは次回に詳しくご紹介しましょう。

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